てとやらま

3/16 大阪アートカレイドスコープ

15日夜 博多駅を出発。
夜行バスで大阪へ向かう。
夜行バスは結構何度かのっているので
もう慣れっこだ。

前回大阪へ言ったときは 安いバスだっただけあって、普通の道路を走っているようなバスで
リクライニングでもなんでもなかったのだけど
今回は若干リクライニングつき。しかし春休みのせいか人が多く、隣にも知らない人が座っていて
落ち着かない。
でも、こんな場所でも寝れる。昔の私には考えられないほど、図太くなったもんだ。
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大阪着。目的はアートカレイドスコープと、うちゅうの卵

梅田に着いたのが6時半ごろ。
そこから 荷物が多いので(今回は半月なので 荷物と、あと記録用にビデオカメラとカメラがあった。しかも普通のボストンバッグに入れてきたのであとから後悔することになるのだった。洋服自体は3日分くらいしかないのにやけに重く感じる。結局函館の父の家で、ガラガラ付きの四角いものに変えてもらった。)荷物をあずけてごはんを食べて・・・としていただいつのまに時間がたってしまった。
地下鉄1日券を買って とにかく現代美術センターへ向かう。

前回のアートカレイドスコープはたしか「大大阪に会いたい」だったと思うのだが
これは見ていない。
「大阪時間」と題された今回は、(それはたぶん前回もそうだったと思うのだけど)
谷町・船場エリアのいろいろな建物や公園、川縁などを使ってある。
建物の多くは明治・大正にたてられた近代建築で、
かつ今も使用されていたり、改装されて使用されているもの。
かつて「大大阪」と呼ばれ、日本一の人口を擁し、にぎわっていたあの時代。
その時代の時間を掘り起こし、大阪がこれまで積み重ねてきた多様な時間を再考してもらうこと
そして大阪の過去と これからに思いをめぐらせてもらうことに
この展覧会のテーマはある。
かつて人種のるつぼとして多様な人種・多様な文化を受け入れてきた大阪を再考すること。
それは2009年に開催される水路都市大阪の復活を考える「水都大阪2009」にもつながっている。
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この展覧会には 作家紹介つきのマップが用意されていて
そこに全て回りたい方のおすすめコースが載っていたので
とりあえずそれ通りに回ることに・・(といいつつ2個見逃しました・・・と気づいたのは 港に移ってから。)

作品ひとつひとつの詳細はさけますが、
どの作品もその場所にコミットしていて
おもしろかった。
なかでも気になったのは 北野家住宅の石塚沙矢香さんの「ささやきたち」
北野住宅というのは奇跡の家ともいわれ、本当に奇跡的に建っている家。国登録有形文化財になっている。

1928年築、木造3階建て町屋造りのこの家は、戦火の中も奇跡的に焼けず、阪神淡路大震災でも倒れなかった。とくに奇跡の家といわれるのは、戦後の写真が見つかってから。
なんとその写真、ここにのせられないのが残念なのだが
周りが焼け野原でビルも何もかもまっさら更地か瓦礫の山になった中に、この北野住宅だけが無事にたっているというもの。まさに奇跡の家!

もともとは青果商をいとなんでいたこの家の2階での展示は、
この家にずっと残っていたソロバンや器、お椀などの台所用品や 籠、帯、扇子など、
昔昔に使用され、大切に おそらくこれまでずっと納屋の中で眠っていたであろう道具たちを使ったインスタレーションだった。
2階広間に まるでふわふわと浮かぶようなその道具たちは、時にゆらゆらとかすかに動いて、ささやいているように見えた。


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写真は北野家住宅。

余談ですがこの会場の担当をしていた学生さん?がすごくかわいかった。髪の長い女の人で、この作家さんに詳しくて いろいろ質問をしても答えてくれた。
作品への理解。

関西弁ってきれいだな と思った。

この展覧会の監視というのもボランティアスタッフでまわしているんだろう。
中高年の方も居た。けど どの人も作品についてや作家についての知識や 中にはその作家さんの以前の作品から知っている人もいて、
ああ、好きでかかわっているんだなと。そりゃそうなんだけど、あらためて。好きでかかわっていて、しかも いい関わり方ができているんだなと思った。
最低限その作品についての知識があるとか 作家を知ってるとかってやはり必要だな。
そしてボランティアをなぜするのかというと、やはりその作家さんと関われるからとか、いろんな解釈に触れられるからとか、単純に人の反応が面白かったりとか、そういう魅力があるからで、
だからボランティアを募集するならば そこをどう かなえられるかを考えなきゃいけないんだなと思うし、
ボランティアが楽しく参加してる展覧会は やはりそれだけ雰囲気がいい気がする。
と、変な所まで考えがいってしまうのだけど
自分も美術イベントにボランティアで関わったりとかたまにするので、考えてしまうのでした。(自分の場合は明らかに欲望があるので、ボランティアと言うのには弊害があると思う。でも、ボランティアって、無償ってことだけど、それは金銭的にということだけで、お金ではない、それなりの見返りを感じる部分があるから参加するのだよね。)


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日曜のビル街。
会場は普段はたぶんビジネス街で、私が訪れた日はちょうど日曜だったため、ほとんどのビルがしまっていて、街には人が驚くほど少ない。
ここは本当に大阪なのか?というくらいに。
その中で、老若男女かかわらず、時にはおじいさんおばあさんのペアが、
カレイドスコープの地図を片手に歩いているのがほほえましい。
あ、あの人もこれを見にきたんだな と。

大阪というと、食い倒れ道頓堀、新世界、西成、フェスティバルゲート という
なんだか騒々しいとか にぎやかだとか 派手だとか そういうイメージばかりが先行してしまうのだが、(大阪城が真っ白でキラキラしていて 天守閣からダクトが出ていてショックだったこととか思い出したり。。)
しかしこのカレイドスコープに参加して、「どうやらそうでもないらしい」という気がしてきた。そうでもない。
高い新しい全面ガラス!みたいなビジネスビルが立ち並ぶ中を一本入ると、昔ながらのタバコ屋や、会場として使われている元家政学校にでくわす。明治に建てられたまま外観を変えず、しかも現在も使われ続けているビルが顔を出す。
細い路地を歩きながら、ふと気づいたらそこが目的の綿業会館だった。
1923年築のホテルのその横の、蔦がからみまくったビルのほうが気になったり、
難波宮跡史跡公園なんて もう ほんとに普通のいい公園やん と思ったり。
ちょっと一本入るだけで、ちょっと違う方から見るだけで、
今迄見えなかったたくさんの顔が見えてくる。
今迄気づこうともしなかった たくさんの大阪の時間が見えてくる。

それは 私のように遠くから来たものでなくても、常ひごろ大阪に住んでいる人たちにとっても、同じだろうか。

地図を見ながら たくさんの大阪の時間や時代や ものに出会える よい展覧会でした。


余談ですが 現代美術センターで福岡から来ましてこれからいろいろ見てまわろうかと・・・と言うと、事務局の方がギャラリーの地図などをたくさんくれた。
大阪にはギャラリーマップみたいな ちょっとセレブ〜な感じの 違う言い方をすればシンプルでスタイリッシュでバイリンガルなものと、
あと、築港周辺のギャラリー地図があるのだけど、これ以外に関西の情報誌をわざわざカラー(!)コピーしてくれた。
なんてなんて 親切なんだ!

しかし まわるのにゆっくりじっくりしてしまったので カレイドスコープだけで4時間ほどかかってしまった。
というわけで 遅くならないうちに築港へ向かうのでした。
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by tetoyarama | 2008-03-16 23:05 | oyama
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