てとやらま

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2009年06月14日  Object Collection+蹂躙

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初めて聞いた蹂躙。これはシェーンとマッドさんのユニット。
シェーンの静かな波のようなノイズにマッドさんにギターが付いたり離れたり。
シェーンがこういう演奏をしているのは、久しぶりに見た気がする。すごく落ち着いていて、素晴らしい演奏だった。
本人も、手応えがあったのだろう。紹介される度にはにかんで笑っていた。

Object Collectionは今回は二人組だったけど、時によってメンバーが増えたりもするらしい。
女の人が机の上で、おもちゃの兵隊や犬や猫の人形をつかって、色々な場面を描きだしたり、工作をしたり。
その上にのっかる音楽が、BGMなのか何なのか、不思議で面白かった。
第二部?は、イヤフォンをマイクにして女の人がフィードバックがおこるなかひたすら歌うようにしゃべっていたが、それは何かスタンガン?か何かの作り方を説明していたそうだ。
最後にObject Collectionの男性の方と、シェーン、マッドさんの3人のセッション。

ぜいたくな演奏。こんな日にもお客さんが少ない。
もったいないな。もっと聞いてもらいたい。

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by tetoyarama | 2009-06-15 00:00 | tetra

2009年06月13日 ストラコウスキーの森

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ディマから「quick intro」というタイトルでメールが来たのは去年の11月だった。
日本に今年の567月あたりに来る予定で、ウェブでテトラのページを見てメールをくれたんだった。
「こんな場所を見つけられるなんてなんて幸運なんだ!」
と、おおげさにいったらそんな感じで、すごく興奮ぎみで喜んでいたのをよく覚えているし、
下見にきたときも「すごくいいですねーいいですねー」と言っていた。
テトラが美術の人だけでなくて、様々な人でやっている場所だ というのにも、
すごく大事なことだと言ってくれた。

そこからメールのやりとりをはじめて、テトラでは2つのパフォーマンスをすることになった。
「Top ten Asian Brand」と、「as if a forest」というパフォーマンス。
Top ten~のほうは、スーツに身を包んだディマが、トゥバという、チベット仏教の読経の声のような、ホーメイにも似た声で、
市場経済調査からぬきだしてきたアジアのブランドのトップ10を朗々と(?)読み上げる。
最初ははっきりと、その次は、一語一語延ばすようにして。

そしてもう一つのas if a forestは、ステップ1−10に従って、様々な声の録音を重ねていき、
最後にはまるで森の中にいるかのような音ができあがる。全部声だけでやってるのに、だ。
テトラにはスピーカーが1組しかないので、今回はそれでしてもらったが、
本来なら、4チャンネルは欲しいところで、それでお客さんを囲めるから、
出演者と客、あるいは舞台と客席、みたく別れなくって、
同じ場所で体感することができるんだろう。
このパフォーマンスにおいてはディマは作家と言うよりかはナビゲーターの位置にいるのだろう。


ディマ・ストラコウスキーは非常に愛嬌のある、おしゃべりな人で、流暢な日本語を話すけど、
間違ったら照れて「ごめんなさいねー」と言った。
そういう仕草にとても人柄が現れていて、最後のトークは彼の人柄と、
あと途中で出て来た彼の幼い子供たちや、「(日本語むずかしいから)助けてー」という彼の会話を訳す奥さんなどもあいまって、
なんだか不思議な空間だったな。

生まれはロシアだけど、見かけは白人で、やっぱり西洋人で、
そういう人が、トゥバで、かつアジアの会社の名前を言っている。
ある人はそれを、そのイメージを無効化していると言った。
はじめに出たソニーという言葉。
でも次に一語一語引き延ばされて出るとき、それは 「そ に い」 という、全く別の言葉になっている。
ソニー=高性能 みたいなイメージの連鎖はそこでは断ち切られる。

彼、というより西洋人の中には、西洋=物質世界 東洋=精神世界というイメージが強くある。
そこで、西洋人である自分が、経済の象徴であるサラリーマンの格好をして、
だけど精神世界を象徴するトゥバで、しかし、精神世界であるはずの東洋の成功している企業の名前を繰り返す。
そこに妙なズレが生じる。

そのズレだとか、妙なギャップ。
あるブランド名を聞いたときに、反射のように頭に思い浮かぶイメージ(たとえばコーラ=赤い)。
そのイメージの浮かぶスピードを緩めたいんだと、ディマは言う。
スピードを緩める、間を作る。そうすればそこに、考えたり、創造したりするための余地が生まれる。
「じゃあ何を考えてもらいたいの?」とお客さんが聞いたけど、それは人それぞれでいい。
余地を作ること、そうするとそこに会話も生まれる。
あなたは何を考えましたか、とといたい。そうやって会話をしていきたい。
「そういう、スピードを遅くしたり、間をつくるということが、アートにできることだと思うんだ。」


終わった後、皆でラーメンを食べて、ディマは「keep in touch」といって帰っていった。もちろん!


海外から来る人は、できるだけ受け入れるようにはしている。
もちろん、内容とか、真剣さとか、いろいろ あって
話がうまくいかないときもあるし、これまでも何度かあった。
ディマの場合は、何よりも日本の作家と話したいと言っていて、そのためにフライヤーをつくって、
メルマガと、あと個人的に知っている人にメールでお知らせしたりもした。
入場料も、二人でちゃんと話しあって、よりたくさんの人が来てくれるようにと、あの値段で設定したんだけど、
思っていたより人が来なくて残念。
でも熱心に質問してくれた人や、終わってから個人的に話しかけにいってくれた人、
フライヤーを見てきたという、あまりお客さんとしては見慣れない人などがいて、(つまり、新しくきてくれた人!)
それはすごく嬉しかった。


Keep in touch!

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by tetoyarama | 2009-06-13 00:00 | tetra

2009年05月31日 別府—北九州ー福岡

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結局やはり片付けまで参加して、帰った午前3時半。
あまり眠れず、7時ごろ起きて、竹瓦温泉に入り、9時半のバスで福岡へ。
バスの中でもあまり眠れなかった。

福岡に着き、ちょうどライブで北九州へ向かう友達の車に便乗して北九州へと向かう。
小倉で降りて八幡駅へ。
八万湯で昨日・今日だけあっている鈴木淳さんの展覧会
「異端の人々」〜だけなんなん001-355より〜 へ駆け込み。
何台かのテレビと緑の土管(?)、映像、そして電源用の延長コードが、一点をつけばドンガラリと崩壊してしまいそうな危うさでインスタレーションになっていた。
造化の山の中に生花の映像。
おもしろい。
写真をバシバシとったのに、自分の不注意でデータが壊れてしまって戻らぬ人ならぬデータに。
気をつけます。送ると言ったのに鈴木さんごめんなさい。

展示をひとしきり堪能してまたいそいそと福岡へ。
今日は大賀アパートでクロージングがてら、テトラでもテレビをつかった演奏でおなじみの諸岡光男君とdaennさんによる企画の音楽イベントがあっていて、テトラを手伝ってくれている松隈さんが出ていたので慌てていった。しかしうっかりしたことに17時スタートの19時クローズというのを電車の中で気づいて大慌て。結局15分くらいしか見られなかったなあ。
以前にも書いたけど大賀アパートは元寮だったところで、この日はその造りを生かして、一部屋ずつにミュージシャンが入り、それぞれがそれぞれに、休憩したり時に移動したりしながら演奏を行っていた。廊下や庭をつかって舞踏の松岡涼子さんが踊り、部屋にはいって音楽と競演したりもしていたそうだ。見たかったなー。
松隈さんの部屋は全部白にぬってある部屋で、絨毯も白で、そこに足をのばして座った松隈さんが、ミュートをかけたビオラで何曲かひいてくれた。ほっこり。

その後、みんなで出されたカレーを食べ、酒を飲む。九州大学藝術工学府の、堀尾さんの後輩にあたる古田さんと藤岡さんもこの展示に参加していて、当日やっと会うことができた。二人には9月の堀尾展で何かとからんでもらうので、ここであえてよかった。
大賀アパートにはたくさんの若者が集っていて、ここに住んでいる寺江くんも、いつでもきてねと皆に言っていた。こうやって色んな人が気軽に集まれる場所を、彼は作りたいんだろうな。そしてできればもっと近い距離で話したいのかもしれないなと、そんなことを思った。


大分—福岡—北九州—福岡 と、なんだか変な移動をしてしまった。
ついでに帰りに城南区に住む友人のあっちゃんちに行こうとしたら、大学の頃通っていた頃とはあまりにも道路の位置がかわっていて、バス停(ちなみに最寄りではない。別方向にいきそうな予感がしたので降りた)で降りたもののどちらに歩けば七隈なのかもわからず場所がら(高速道路の下)と時間がら(12時前)人も全くいなくて道も聞けないし、タクシーを使うはめに・・。ううむ地味に大移動だ。痛い。


と、上記の通り写真が飛んだので、造化のなかの生花にかこつけて
小山家の玄関の花でものせておこう。トップに。
母が花が好きで、うちの庭にはいつもたくさんの花がさいている。
私は今別の所に住んでいるので、なかなか見られないのだけど、
実家に忘れたカメラを双子さんに持ってきてもらったら、花の写真がいっぱい入っていた。あと父の・・・。

e0143051_15323850.jpgついでに岐阜からきた池田ちんと別府を回ったときの写真。

別府・・というか大分弁は、なんとなくどことなく、なまりが関西弁っぽい気がした。
はじめて大分の人としゃべった時に、「あれ、このひとは大阪出身なのかな」と思った。
大阪というか、あのおっとりさは京都に近いかも。
別府の町はいたるところに植物があって、個人の家の塀の上はもちろん、そこから延長して道路にまで鉢が置いてあったりして、
なんだかそういう感じも大阪っぽかった。

なんだろうこの花。ブーゲンビリアかな。母はこうなのに娘の私は花の名前がほとんど分からない。
家にあるのも木蓮とツツジと、枇杷とグミくらいしか分からない・・
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順子さんから先日ランを頂きました。一人暮らしの自分の部屋に、ちゃんと生けてあります。
花のある暮らしっていいなあ。

テトラも最近は植物園のように なりつつある。
尾中植物園。
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by tetoyarama | 2009-05-31 00:00 | tetra

2009年05月5日 A2W2 山中慎太郎 個展

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A2W 第3回
山中くんは、去年の夏テトラで個展をしていた鶴岡さんの知り合いで、
大分の祖父の家に帰るついでに福岡にも寄って、展示を見にきていた。そのときポートフォリオをもっていて、見せてもらっている。定期的に写真展を企画している尾中さんが騒いでいたのを覚えている。
そこから話は進み、2月に下見にきて、今回のACCORDING TO WHATシリーズで個展をすることになったのだった。
ちょうどそのころは、いろんなきっかけになればといつもポートフォリオを持ち歩いて、初めて会った人には自己紹介がてら、見せていたのだとは後日談。
タイミングだなー。出会いってすごい。


5日に企画の尾中さんと山中くんによるトークがあった。インターネット生中継は機材の関係でうまくいかなかったけれど、(声だけは中継できた模様)、見る事とイメージに焦点をあてた、有意義なトークになった。

下の文章で尾中さん書いているけれど、とくに薄煙りの写真はそうで、
見ていると、煙が幕をはって、遠近感がつかめない。手前なのか奥なのか。展示してあった森もそうだ。木々の葉の間から差し込んだ光が、一部だけをやけに明るく浮かびあがらせている。日のあたらない場所はもちろん夜のように暗い。はじめこの日のあたる場所は、少し遠いところにあるように見えた。しかし写真をよくよく見ると、足下の草むらと思った場所は枯れ葉が落ちる地面で、日のあたる場所はあちらにあるのかこちらにあるのか、分からなくなる。とたんにこちらの平衡感覚はおかしくなって、宙に浮いたような気分になった。

混乱する平衡感覚、どこかで見たような風景、逆光。曖昧なイメージは曖昧であるが故に、自分の中のたくさんのイメージと繋がって、懐かしさや共感を呼び起こす。

山中くんはこの展示期間中ほぼ毎日展示室にいて、観にきた人と話したり、テトラのメンバーと話したりしていて、なんだかんだで色々話しをすることができた。すごく誠実で、まっすぐな人だ。
この秋には東京ワンダーサイトでの個展も控えている。





写真展シリーズ『ACCORDING TO WHAT』では、「見ること」について思考するための足掛かりとして写真だけに焦点を絞り、そのような思考を促す写真を日々撮り続けている写真家を取り上げていく。

   “すなわち、わたしたちは何によって何かを見ているのか。”
   (That we see something according to what. )—岡田隆彦

A2W
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by tetoyarama | 2009-05-05 00:00 | tetra

2009年04月04日 テトラ5周年

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5周年を迎えました。遠藤さんも茨城からかけつけ、はじめに代表安部貴住の挨拶があり、持ち寄られたたくさんの酒酒酒。はっちゃんが朝から仕込んだフード。
たくさんの人がきてくれました。朝まで続いたのだろか。
9時ごろ 一人ぬけて大阪へ向かう。
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by tetoyarama | 2009-04-04 00:00 | tetra

2009年04月01日 安部貴住 個展 Circulate

4月に入りました。
福岡では3月中旬には桜がさきはじめ、本来なら花見シーズンまっさかりであるはずのこの時期に、
既に散ろうとしています。気温はあいかわらず低いまま。変な天気ですね。
しかし春は春。
入学式、新学期。こどもたちは新しい学年にあがる季節です。
そしてこの春テトラもどうやらまた一つ年をとりました。

アートスペース・テトラはこの春5周年を迎えます。
これまでにたくさんの展覧会やライブイベントがあり、たくさんの作家や音楽家たちがここで作品を発表してくれました。
そして何よりたくさんの観客にめぐまれたことが、
続いていく支えになっていると思います。


6年目は、テトラメンバー安部貴住の個展からスタートです。
4月4日は19時から、ささやかにですがオープニングを兼ねた5周年記念のパーティを行います。

メンバーもそろいますので、
ひさしぶりの方も初めての方も、おなじみの方も、
どうぞこの機会にぜひお越し下さい。

一旦の節目を祝い、
また10周年を祝えるかどうかは私にも不明ですが
素晴らしい音楽や、作品や、私達自身を含めそれを見たいと思う観客がいる限りは
続いていくのだと思っています。



art space tetra 小山冴子



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Circulate 安部貴住個展

会期…2009年4月1日(水)〜19日(日)月曜休廊
時間…平日16:00-20:00 / 土日祝13:00-20:00
入場無料

テトラ5周年&オープニング・パーティー
4月4日(土)19:00- 参加無料
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by tetoyarama | 2009-04-03 17:07 | tetra

2009年03月30日  西アフリカトーク

e0143051_13182131.jpg西アフリカ とくに二人が行ってきたのはセネガル周辺で、ここはイスラム教が浸透している。
フランスに占領されたときに、イスラム教を守った人がいて、その人をスピリチュアルリーダーとして
まとまっているようだ。特に、セネガルのメッカ的な都市で、トゥバという都市は、都市全体が宗教都市みたくなっていて、夜中もコーランの放送があり、その録音が、なんだか すごかった。人がたくさんぶつぶつ言っているような放送。
道でいろんな人が歌っているのを録音した音源や、ストリートミュージシャンの映像、子供達。断食あけの祭りでヤギをさばく一家。踊る女の人。
坪内くんのレッスンの様子や、いろんな部族の太鼓、祭り。女の人たち。
映像と写真と、二人のゆるいつっこみやぼけもあり、おもしろいトークでした。


ムスリムというのもあって、ほとんどの人がお酒を飲まない。
「日本では8割くらいの人がお酒を飲むよ」と言ったら「マジ・・・?」と引かれたと言っていた。
もってきてくれたセネガルコーヒーは、ミントのような香りとすっとした感じがあって、
何やらいろいろなハーブが入っているらしい。これに砂糖を大量にいれて飲むらしい。
セネガルでは塩も砂糖もなにもかも大量で、そんなに入れたら身体に悪いよーっと言うところを、いやいやこれが健康なんだぜ?といいながら飲むらしい。暑くて、それだけエネルギーが必要なんだろうな。

それにしても、女の人のための祭りが多い。色とりどりの衣装で踊りまくる女の人たち。太鼓をたたくのは男の人だけど、女の人たちが踊りまくっていて 休もうとすると「ちょっと休まないの!」みたいな感じがおもしろかた。
アフリカにいってみたくなった。
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by tetoyarama | 2009-03-30 04:52 | tetra

2009年03月21日  菱川辰也 絵画展 クロージング

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菱川辰也 絵画展 クロージング、のあとの飲み会に参加。
もっともクロージングパーティは突然決まったため、私はバイトでいけなかったけど、せめてもとバイト後の22時過ぎにテトラへ。みんなほろ酔い加減でわいわいと。

菱川さんはriverという名義で音楽活動もしていて、この日も演奏をしたそうだ。
しかも「星巡りの歌」を歌ったらしい。
あかいめだまのさそり
大好きな歌だ。聞きたかった。
riverという名前も、菱川さんらしいというか。そんなによく知っている人ではなかったのだけど、
この展覧会自体が、菱川さんそのものだと思った。

とにかくテトラの住人たちはよくしゃべる。
自分がどんな風に絵を見るのかとか、実際にその場所へ行ってみたけど「ここを描こうと思う気がしれん!」とか、
いろんな意見や見方があっておもしろい。
みんなが喋っているのを聞きながら、自分はどの絵が一番気になるだろうかと、思ってみていたけど、やっぱり後ろのビルと高架が重なっている水色の絵が、気になるなあとその時に気づいた。なぜだろうか。と考えながらその日は帰った。

感想
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by tetoyarama | 2009-03-21 00:00 | tetra

2009年02月20日 梅田哲也ソロライブ「 :Interlude: 」

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こんな濃密なライブは初めて見た。
始まる前から会場はお客さんは、耳をすますような雰囲気で、会場の空気がいつもよりももっと、重たくなった。(暗いとか深刻だとかいう意味でなくてね。)

梅田さん自作の楽器や、竹やピアノ線や、様々なツールからつくりだされる現象やその動きが、その空気を次第に凝らせて、目に見える形にしていくような錯覚に陥る。フィードバック音が、竹が床のタイルをたたく音で一瞬かき消える。そして次の瞬間にはまた頭をもたげるように、音が盛り上がる。

全く言葉にできないけど、この人の演奏を聴くようになってから、私はかなり耳がよくなったと自分で思っている。よくなったというか、耳が開いたように思う。色々な これまで意識すらしていなかった音が、聴こえるようになった。それはライブ中だけではなくて、日常生活でもそう。
たとえばストーブの上で沸騰するヤカンの音とか、どこかを流れる水の音とか、土鍋で炊くお米のうまい具合に炊けた音とか・・
たくさんのものを意識するようになると、驚くべきことに、本当に見えていた景色すら違ってくる。
今日のライブはテトラの中の音だったし、会場の息を潜めて聞くような空気もあるし、たぶんトラックの音などもしなかった。だからテトラの中の音をかきまぜている感じだった。
けれど、たとえば6月の熊本での問屋街でのライブなんかでは
演奏を見て、音源を探して目で追っているうちに(音は壁にあたって方々にちっていくので)、次第に道路で遊ぶ子供たちの声や、客のざわめきや、排水用の管を通る水の音やそれがしたたる音なんかも、ざわざわとまるでライブ演奏の一部のようにきこえてきて、そうするとこれまでも変わらず降り注いでいたはずの日の光も、それまでよりも明るくやわらかに降り注ぐように 見えたのであった。
それは もともと自分が持っている「聴く」ということに、再度気づかせることなんだろうと思う。
それは同時に、自分が今ここに 確かにいるんだということを、再認識するための、一つの手段となる。
と、なんだか話がともすれば非常に曖昧なものになっていきがちですが、遠藤水城が水戸のクリテリウムの展示についてのレビューで美術手帖に書いていた、「自然そのものに向かおうとしているのではないか」という文章を、そういう意味をもって自分は読んだ。
何かが新しくそこにあるわけではなくて、既にそこにあって、自分達がいまそのなかに居る「はず」の、でも気づいていない 気づけない 見えていないものを 捉え返すこと。


はじめて見たのはテトラでの梅田さん自身の個展「静かぬ」でのプレビュー&ライブだったけど、
そのときも、音が見えるような気すらして、こんなものは初めて見たと、興奮気味に六本松あたりまで走って帰ったのを覚えている。
その時の自分の日記には「梅田哲也は魔術師だ!」とでかでかと書いてあった。これには我ながら苦笑ですが。
魔術師はともかくとして、その演奏は本当に、その場だけでしか体感できないので
機会があったら行ってみてほしいなと思う。

ソロで来ていただいてありがたかったです。なにより私がソロ演奏を聞きたかったので、お呼び立てする感じになりました。

作品へのコメントなども、いただきました。


* * * * * *
この梅田哲也さんのライブ映像や作品映像、梅田さん自身が撮ったショートフィルムの断片などをカットアップした映像作品を現在製作中。監督・編集は渡邉寿岳。夏までには DVDになって見ることができると思います。


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by tetoyarama | 2009-02-20 00:00 | tetra

2009年02月13日 小山冴子 個展 かせん

e0143051_2505922.jpgはじめての展示は、技術不足や準備不足を感じながら、でもとにかく終わりました。
やっていてもちろんすごく楽しかったしきつかったけど
近い人や遠い人いろんな人からいろいろな言葉をもらいました。

つくって考えて、ここからまた いままで漠然としていたものが、少しだけ見えてきたような気もします。
だから来た人とも 結構これまでとは違った話ができた気がする。
考えてみれば イベントをしたりだとか、県外にいって物を見たりしてきたなかで
何が一番かわったかって、昔よりも全然しっかり喋れるようになってきたんだってことだ。
はじめて会った人とでもわりとちゃんと話せるようになってきた。昔は全然駄目だったし人見知りだったのだし、愛想笑いもできず人と会うと何をしていいかもわからず挙動不振だったことだろう。

一個一個 確認しながらで 今はそうするしかないと思う。
そうやって徐々にでも、やりたいことができるようになっていけば。




テグスを使ったので、写真にあまりうつりませんでした。






*******
ウェブを見て写真展と思ってきたかたもいらっしゃいました。
わかりずらくてすみません。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

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by tetoyarama | 2009-02-13 00:00 | tetra


art space tetra    とんつーレコード     小山の小さくも山のような日々
by tetoyarama
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